遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)とは
遺留分侵害額請求とは?
遺留分侵害額請求(遺留分減殺請求)とは、被相続人による遺贈や贈与などによって遺留分が侵害されたときに、遺留分権利者が自己の遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈や贈与の減殺を請求することができる権利のことをいいます。
もともとは遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)と呼ばれていましたが、法改定により2019年7月31日以降お亡くなりになった方から、「遺留分侵害額請求」となりました。
遺留分侵害額請求をもう少し詳細に
この説明だけではピンとこない方も多いと思いますので、もう少し詳しく説明します。
被相続人による財産処分の自由と遺留分について
本来、被相続人には自分の財産を自由に処分する権利があります。このため、被相続人は、全財産を生前贈与や遺贈により第三者に与えることや、相続分の指定により特定の相続人に全財産を相続させることもできるはずです。
生前贈与とは、生前に被相続人の財産を贈与することです。特別受益も含まれます。遺贈とは、遺言によって財産を贈与することです。
しかし、これを完全に自由にしてしまうと、残された遺族の生活が脅かされたり、相続人間の公平が著しく害されたりするおそれが生じます。
このため、被相続人による財産贈与等の自由を制限し、一定の範囲の法定相続人(子、直系尊属、配偶者)に対し一定割合の遺産取得分を留保するという制度が設けられました。これが遺留分制度です。
遺留分侵害額請求とは
被相続人の生前贈与や遺贈などで、遺留分を侵害された人のことを、「遺留分権利者」といいます。
遺留分権利者は、生前贈与や遺贈を受けた者に対して、侵害分の回復を請求することができます。この権利が「遺留分侵害額請求権」です。
遺留分侵害額請求とは、遺留分侵害額請求権を行使する意思表示のことをいい、この意思表示は口頭でも有効になる場合がありますが、証拠が残るように書面で通知するのが一般的です。
遺留分侵害額請求の方法はこちらをご覧ください。
遺留分侵害額請求の事例
例えば、父親が遺言に「遺産はすべて息子に相続させる。」と記載していたとします。
そうすると母は遺産がもらえないかと言えば、そうではありません。
遺留分侵害額請求を行うことで、民法に定められた最低限の遺産をもらうことが可能です。(この最低限もらえる遺産のことを遺留分と言います。)
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